ヒンジドフォークとは?爪幅規格やその他アタッチメント一覧についても解説!

ヒンジドフォークとは?
ヒンジドフォークは、フォークリフトに取り付けるアタッチメントの一種で、
フォークの傾斜角度を上向き35度から、下向き50度まで調整可能です。
この機能により、ヒンジドフォークを導入すれば、作業効率が向上し、作業の幅も広がります。
例えば、回転フォークリフトのように
荷物を回転させることなく、傾斜を利用して効率的に荷物を積み下ろしが可能です。
ただし、ヒンジドフォークを後付けする場合、
爪幅規格やマストの型式など、お使いのフォークリフトに適合する製品を選ぶ必要があります。
本記事では、ヒンジドフォークの用途やメリットを詳しく解説し、
その他アタッチメント一覧についても触れるので、ぜひ最後までご覧ください。
また実際にヒンジドフォークの値段や車体が気になる方は「ヒンジドフォークリフト一覧」をご覧ください。
そしてヒンジドフォークは、フォークリフト作業の効率と安全性を高めるためのアタッチメントです。
特に、転がりやすい荷物や、砂利やガラといったバラバラなものなど、さまざまな荷物を扱う現場で活躍します。
具体的には、下記のような作業を行う方におすすめです。
- 丸太やパイプなどの長尺物を取り扱う作業者
- 砂利、チップ、石灰、塩などのバラ物を運搬する作業者
- パレット荷役と上記のような特殊な荷役の両方を行う必要のある作業者
ヒンジドフォークはアタッチメントの一種
ヒンジドフォークは、フォークリフトに装着するアタッチメントの一種です。
通常のフォークよりも、フォークの傾斜角度を大きく調整できる点が特徴です。
具体的には、上向きに35度から、下向きに50度までフォークの傾斜角度を調整できますこの傾斜機能(ヒンジ機能)により、通常のフォークリフトでは難しい作業が可能です。
例えば、丸太などの長尺物を運搬する際に、フォークを上向きに傾けることで荷崩れを防ぎ、安全に運搬できます。
また、下向きに傾けることで、荷物の積み下ろしや、土砂などをダンプカーなどに積み込む作業も効率的に行えます。
ヒンジドフォークのメーカーや種類によっては、上記よりもさらに傾斜角度を大きく調整できるものもあるので、現場の作業内容に合わせて最適な製品を選びましょう。
ヒンジドフォークと回転フォークリフトの違い
ヒンジドフォークと混同されやすいアタッチメントに回転フォークがありますが、機能が異なります。
ヒンジドフォークは、前述の通りフォークの傾斜角度を大きくするアタッチメントです。
一方、回転フォークは、フォークを360度回転させられるアタッチメントで、
荷物を横向きに運搬したり、荷物を回転させて積み込んだりといった作業が可能です。
上記の違いから、運搬する荷物の種類や作業内容によって、
選ぶべきアタッチメントが異なります。
例えば、ロール状の荷物を運搬する場合は回転フォークが適しており、
丸太などの長尺物を運搬する場合はヒンジドフォークが適しています。
回転フォークリフトについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください
→回転フォークリフトの基礎知識!用途、メリット、中古価格相場まで徹底解説!
ヒンジドフォークの活用例
ヒンジドフォークの活用例は、下記の通りです。
- 転がりやすい荷物を運搬できる
- バケットを装着すれば砂利やガラなどを運搬できる
- 1台で3役をこなせる
転がりやすい荷物を運搬できる
ヒンジドフォークは、フォークの角度を上げられるため、荷物を抱え込むような状態を作り出せます。
そのため、通常のフォークでは不安定で転がりやすい荷物でも、安全に運搬することが可能です。
具体的には、下記のような荷物の運搬に適しています。
- 足場パイプ
- 丸太
- ダクト
- 銅管パイプ
- ヒューム管
特に、建設現場や木材加工場など、これらの荷物を頻繁に取り扱う現場では、
ヒンジドフォークのメリットを感じやすいでしょう。
バケットを装着すれば砂利やガラなどを運搬できる
ヒンジドフォークは、フォークの爪にバケットと呼ばれるアタッチメントを装着すれば、
バラバラな荷物を運搬することも可能です。
バケットとは、ショベルローダーのように、バラバラなものをかき集めてすくったり、
放出したりするのに適した形状をしています。
具体的には、下記のようなものの運搬に活用できます。
- 砂利
- 残土
- 解体ガラ
また、雪かき用のバケットを装着すれば、フォークリフトで除雪作業を行うことも可能です。
そのため、ヒンジドフォークは、建設現場や土木工事現場などだけでなく、冬季の除雪作業にもおすすめです。
1台で3役をこなせる
ヒンジドフォークリフトは、前述の通り、転がりやすい荷物の運搬や、
バケットを装着してのバラ物の運搬に加え、通常のパレット荷役作業もこなせます。
つまり、ヒンジドフォークを装着したフォークリフトは、
3つの役割を1台でこなせるため、
複数の作業に対応する必要がある現場において、高い汎用性を発揮します。
また、複数の専用車両を用意する必要がなくなるため、コスト削減にも繋がります。
そのため、さまざまな荷物を扱う必要のある現場でヒンジドフォークを導入すれば、
作業効率とコストパフォーマンスの両方を向上させることに期待できます。
ヒンジドフォークの注意点(バケット装着時も含む)
ヒンジドフォークは多用途で便利なアタッチメントですが、使用にあたっては下記の点に注意が必要です。
- 掘削作業はできない
- 爪幅規格やマストの型式、車種などによっては後付けできない
次項で、それぞれの注意点について詳しく解説します。
掘削作業はできない
ヒンジドフォークにバケットを装着すれば、砂利やガラなどのバラ物をかき集めたり、
放出したりする作業が可能です。
しかし、これはあくまで荷役作業であり、ショベルローダーのような掘削作業を行うことはできません。
掘削作業とは、地面を掘り起こしたり、土砂を削り取ったりする作業を指します。
ヒンジドフォークは、あくまでフォークの傾斜角度を調整する機構を備えているだけであり、
掘削に必要な力や構造を備えていません。
無理に掘削作業を行おうとすると、フォークやバケット、
フォークリフト本体の破損に繋がる可能性があります。
そのため、掘削が必要な場合は、ショベルローダーなどの専用の建設機械を使用してください。
爪幅規格やマストの型式、車種などによっては後付けできない
ヒンジドフォークを後付けする場合、
取り付けたいフォークリフトに適合する製品を選ぶ必要があります。
具体的には、下記の点に注意が必要です。
- 爪幅規格
- マストの型式
- 車種
- 最大荷重
例えば、フォークリフトの車種によって、
取り付けに必要なスペースや油圧系統などが異なります。
これらの要素が適合しない場合、ヒンジドフォークを取り付けられないか、
取り付けたとしても正常に動作しない可能性があります。
後付けを検討する場合は、事前にフォークリフトのメーカーや販売業者に相談し、適合性を確認しましょう。
ヒンジドフォークの種類
ヒンジドフォークは、バックレストの形状やシリンダの数、
付加機能などによって下記のように種類が分かれています。
- 固定式バックレスト
- 可動式バックレスト
- デュアルシリンダタイプ
- サイドシフト付タイプ
次項で、それぞれのヒンジドフォークについて詳しく解説します。
固定式バックレスト
固定式バックレストは、バックレストがフォークのフレームに固定されているタイプのヒンジドフォークです。
バックレストが固定されているため、フォーク操作時に荷物がずれにくく、安定した荷役作業ができるのが特徴です。また、シンプルな構造のため、比較的安い価格で入手できます。
固定式バックレストは、基本的なヒンジ機能と安定性を重視する場合に適した選択肢と言えるでしょう。
可動式バックレスト
可動式バックレストは、バックレストが上下または前後に動くタイプのヒンジドフォークです。荷物の形状や大きさに合わせてバックレストの位置を調整できるため、さまざまな荷物に対応可能です。
具体的には、 丸太やパイプなどの長尺物、形状が不揃いな荷物などの運搬に適しています。
そのため、可動式バックレストは、多様な荷物を扱う現場におすすめです。
デュアルシリンダタイプ
デュアルシリンダタイプは、
フォークの傾斜機構に2本の油圧シリンダを備えたタイプのヒンジドフォークです。
2本のシリンダによって、よりスムーズで安定したヒンジ作業が可能です。
また、重い荷物にも対応できる強度を備えています。
そのため、デュアルシリンダタイプは、重荷重の荷物を扱う現場や、
頻繁にヒンジ操作を行う現場におすすめです。
サイドシフト付タイプ
サイドシフト付タイプは、フォーク自体が左右にスライドする機能を備えたタイプの
ヒンジドフォークです。フォークを左右にスライドさせられるため、
荷物の微調整や位置合わせが簡単に行えます。
また、フォークリフトを動かすことなく荷物の位置を調整できるため、
狭い場所での作業効率も向上します。
そのため、サイドシフト付タイプは、フォークリフトを動かすスペースが限られている現場や、
精密な位置合わせが求められる作業におすすめです。
その他フォークリフトのアタッチメント一覧
フォークリフトには、
ヒンジドフォーク以外にもさまざまなアタッチメントがあり、
それぞれ特有の機能と用途を持っています。
具体的なアタッチメントの種類と特徴については、下記の通りです。
アタッチメントの種類 |
特徴 |
サイドシフト |
フォーク全体を左右にスライドさせられるため、位置の微調整が簡単にできる |
フォークシフター |
左右のフォーク間隔を油圧で調整できるため、異なるサイズのパレットに対応できる |
サイドシフト付フォークシフター |
サイドシフトとフォークシフターの両方の機能を備えている |
全回転パレットフォーククランプ |
パレットを掴んで360度回転できる |
回転フォーク |
フォーク自体を360度回転できる |
ベールクランプ |
綿や古紙などのベール状の荷物を挟んで運搬できる |
ロールクランプ |
ロール状の荷物(ロール紙、フィルムなど)を挟んで運搬できる |
ラム |
長い棒状の突起で、コイル状の荷物などを中心から支えて運搬できる |
簡易フック |
簡易的な吊り上げ作業ができる |
クレーンアーム |
重量物の吊り上げ作業ができる |
ドラムクリッパー |
ドラム缶を掴んで運搬できる |
マルチロードハンドラー |
複数の荷物を同時に運搬できる |
ワイドキャリッジ |
フォークを取り付ける部分(キャリッジ)の幅を広げたもので、幅広の荷物を安定して運搬できる |
プッシュプル |
スリップシートと呼ばれるシート状のパレットを使用する際に、荷物を押し出したり引き寄せたりするためのアタッチメント |
ゴンドラ・ピッカー |
作業員を乗せて高所へ移動できる |
これらのアタッチメントを作業内容や荷物の種類に応じて活用すれば、フォークリフトの作業効率と安全性を最大限に引き出せます。
ヒンジドフォークリフトの中古相場
ヒンジドフォークリフトの中古相場は、下記の通りです。
- 1t未満:約550,000円
- 1〜1.9t:約650,000〜1,500,000円
- 2~2.9t:約700,000〜2,250,000円
- 3~3.9t:約2,200,000〜4,500,000円
- 4t以上:約2,150,000〜5,500,000円
上記はあくまで目安であり、
車両の年式・状態・稼働時間・アタッチメントの種類などによって変動します。
ヒンジドフォークリフトの中古車両をお探しの方は、
下記の中古車両ページもぜひご参照ください。
→ハナフォークリフトのヒンジドフォークリフト中古車両ページはこちら
なお、ご希望の条件(動力・トン数・ご利用用途など)を伺えましたら、
おすすめのフォークリフトをご案内するので、ぜひお問い合わせもお待ちしております。
お問い合わせフォームはこちら
お電話:0794–82-8807(平日9:00〜17:00)
ヒンジドフォークはレンタルも可能
ヒンジドフォークは、購入する以外にレンタルという選択肢もあります。
レンタルは、短期間の使用や、導入前に性能を試したい場合などにおすすめです。
ヒンジドフォーク(アタッチメントのみ)のレンタル料金は、1日あたり数千円程度が相場です。
ただし、これはあくまで目安であり、
実際の料金はレンタル業者によって異なる場合があります。
また、レンタル業者によっては、メンテナンス費用や運搬費用などが含まれている場合と、
別途請求される場合があります。
そのため、具体的なレンタル料金については、事前に業者に確認するようにしましょう。
ヒンジドフォークを活用して作業効率を最大化!
本記事では、ヒンジドフォークの基本情報から活用例、注意点、種類、
さらには中古相場まで、幅広く解説しました。
ヒンジドフォークは、転がりやすい荷物の運搬や、バケット装着によるバラ物の運搬、
そして通常のパレット荷役まで、
1台で複数の役割をこなせる点が魅力のアタッチメントです。
ヒンジドフォークの導入を検討されている方は、
本記事で紹介した情報を参考に、自社の作業環境や取り扱う荷物に最適な製品を選びましょう。
また、中古車両の購入も、コストを抑えながらヒンジドフォークを導入する選択肢の1つです。
ハナフォークリフトでは、ヒンジドフォークをはじめとする
さまざまなフォークリフトやアタッチメントを取り扱っております。
ヒンジドフォークに関するご相談や、フォークリフトに関するご質問、
ご購入のご相談は、ぜひハナフォークリフトにお問い合わせください。
豊富な経験と知識を持った専門スタッフが、
お客様のニーズに合わせて最適なフォークリフトを提案いたします。
お問い合わせフォームはこちら
お電話:0794–82-8807(平日9:00〜17:00)